DX戦略

シャープファイナンスのDX戦略


シャープファイナンスが目指すDX

ビジネス環境のデジタルシフトのスピードは更に加速していくと認識しています。
当然当社を取り巻く環境も例外ではなく、お客様に対して質の高いサービスを提供していくため「環境に対応するための継続的な変革」が求められます。
当社のメイン事業であるベンダービジネスにおいても、従来通りのビジネスモデルや商品・サービスでは、お客様(お取引店様、エンドユーザー様)の新たなニーズに対応できなくなることが想定されることから、デジタル技術を上手く活用してそれらのニーズに対応していくことが重要な経営課題であると考えています。
当社は芙蓉リースグループの中期計画(2022年度~2026年度)ビジョン「Fuyo Shared Value 2026 ひとの成長と対話を通じた社会課題の解決と経済価値の同時実現による持続的成長」をもとに当社独自の基本方針を『「ベンダービジネスのその先へ」日本の中小企業・クリニックのベストパートナーとしてベンダービジネスを劇的に進化させる』とし、基本方針実現のための主要施策に「DXを通じた経営インフラの高度化による業務品質・生産性の飛躍的向上」を掲げ全社的にDXを推進します。
具体的にはデジタル技術を活用した「ビジネスモデルの変革」と「業務プロセスの変革」を継続的に実現していくことでお客様への付加価値提供を目指していきます。

1. シャープファイナンスのDX戦略

基本方針/主要施策を実現するため、DX戦略は①ベンダービジネスのデジタル化推進と②新しいビジネスやサービス創出のための社内デジタル体制構築の2つを軸に展開して参ります。具体的には、以下の諸テーマに取り組みます。


戦略1
ベンダービジネスのデジタル化推進

方策①
データを活用した与信の高度化

お取引店様とエンドユーザー様が円滑に商談を進めていただく環境作りの一環として迅速な与信回答を実現します。そのために、社内外のデータを活用して「現在の自動与信システムのグレードアップ」「AI技術を活用した新たな自動与信システムの構築」を検討して参ります。

方策②
WEBシステム刷新(ユーザーインターフェース改善)によるWEB完結型コミュニケーションの確立

お取引店様向けのWEBシステムである「SPEEDⅡ.Webシステム」の全面リニューアル(2022年4月)をきっかけに、継続的にユーザビリティ向上を図って参ります。将来的には、電話やFAX、メール等による現行のやりとりをWEBでのやりとりに一元化することを目指し、当社とお取引店様双方の業務効率化を実現します。

方策③
電子契約を活用した契約フローの革新

お取引店様やエンドユーザー様が紙のリース契約書等を作成・捺印、受け渡しを行う業務負担を軽減するため、立会人型の電子契約技術を活用して、ベンダービジネス専用の電子契約システムを開発します。

戦略2
新しいビジネスやサービス創出のための社内デジタル体制構築

方策④
基幹システムの自由度確保のための前向きな投資

後述「4.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備について」にも記載の通り、システム面での柔軟で機動的な対応ができる環境を実現するため、今年度中に当社独自のネットワーク基盤を構築する予定です。

方策⑤
新しいビジネス創出を支えるIT開発環境整備

後述「4.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備について」にも記載の通り、新たなサービス・商品を柔軟に導入できるシステム環境構築のため、基幹システム改善を検討して参ります。


2. DX戦略の達成度を測るための目標

上記1に記載の方策①~方策⑤を着実に進めていくことで、戦略1「ベンダービジネスのデジタル化推進」と戦略2「新しいビジネスやサービス創出のための社内デジタル体制構築」を実現し、その結果として業務効率化によるコスト削減と新たなビジネス創出による収益力向上を図って参ります。
コスト削減及び収益力向上の達成度を測るため、中期計画最終年度(2026年度)の経営指標を以下の通り設定しています。

  • ROA 2.19%
  • 粗利経費率 43.8%
  • WEB与信申込比率 60%

3. DX戦略推進体制

当社では、組織的にDX戦略を推進するため、2021年4月にDX戦略企画部を設立し、戦略の方向性共有と具体的戦略の擦り合わせのために定期的にDX戦略会議を実施しています。
DX戦略企画部は、当社が直面する社内外の課題を抽出し、課題に関連する本社各部門と連携しながらデジタル技術を使った解決策を検討しています。DX戦略企画部の検討事項は、DX戦略会議にて経営幹部と議論し、会社としての方向付けを機動的に行う体制を構築しています。


4. ITシステム・デジタル技術活用環境の整備について

長期的な課題となりますが、当社ではレガシーシステム化している基幹システムの刷新を図るため、計画的に社内ネットワーク基盤や機動的なIT開発環境の整備についての検討を進めて参ります。
まずは、当社独自のネットワーク基盤を整備するためのシステム開発により、外部システムと円滑な連結を可能にする「より柔軟な通信環境」を実現します。独自ネットワーク構築後は、既存の基幹システムの改善について検討を行い、社内で議論を重ねていくことで、基幹システムのあるべき姿を模索して参ります。併せて、システム開発環境改善のため、開発人材の確保・育成も行って参ります。


5. 現時点でのDX戦略の推進状況

戦略については、1.シャープファイナンスのDX戦略に記載の通りですが、経営課題である「ベンダービジネスの劇的な進化」を念頭に、様々なテーマの検討を着実に推し進めています。
戦略の進捗状況としては、2022年4月にベンダービジネス推進のための基幹システムである「SPEEDⅡ.Webシステム」について、ビジネスモデル革新を目指した全面リニューアルを行いました。ご利用いただくお取引店様のシステムユーザビリティに徹底的にこだわり、機能面、操作性、デザインを進化させるべくシステム開発を実施しましたが、この開発をきっかけに、将来的には「WEB完結型のコミュニケーションの実現」を目指していきたいと考えています。
その一環として、新生SPEEDⅡ.Webをベースに、リース契約の電子契約化の検討も進めています。また、ベンダービジネスの中核である「与信業務」の変革を目指し、大量な案件を迅速に処理するための与信システム高度化についての検討も行っています。DX戦略の推進状況については、今後も積極的に情報発信を行い、内外の利害関係者との情報共有を図ることで、戦略を円滑に推進して参ります。


シャープファイナンス株式会社
代表取締役社長 滝澤 正一郎



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